「自分は大丈夫」と言いながら電話する人はかなり危険信号
筆者にとっては数少ない、心を許せる友人の一人にノボル君(仮名)という40代男性がいました。彼はまりあちゃんと同じく普段はとても几帳面でしっかりした人。同性愛者のノボル君には、異性愛者でいうところの結婚相手に等しい彼がいて、10年以上連れ添っていました。
世話焼きで頭が良く仕事もできるノボル君は筆者にとって結婚生活その他いろいろ相談できる誠実な友人、ノボル君からすると筆者は少し年上の発想豊かなお姉さん的存在。そのノボル君がある時期を境に、唐突な泥酔電話を何度もかけてくるようになりました。
そうなる1年ほど前に、ノボル君は10年以上連れ添っていたパートナーと別れました。その報告を受けた時は彼の中では気持ちの整理がついた後で、「一人だとこんなに自分の時間が持てるのね!」と、新たな生活に前向きでした。
ノボル君はモテるので、彼がフリーになったと知った各方面から引く手あまただったようですが、本人は「しばらく恋愛はいい」と静かな生活を楽しんでいるようでした。
それから1年以上たち、ノボル君が筆者に唐突な泥酔電話をかけてきた際、彼の生活は激変。新しい恋人ができたのはいいのですが、お相手がちょっと常識に欠ける、いわゆるダメンズだったのです!
最初の泥酔電話は「俺がお世話してあげないとダメなかわいい人なの」と惚気話だったのですが、その時点から筆者「ちょっと変だな」と感じる点がありました。
そもそもノボル君は、相手を思いやる常識人。よほどの緊急事態でもない限り、子持ちの筆者の生活時間に配慮した時間帯しか、電話をして来たことがなかったのです。
そんなノボル君がちょうど子どもを寝かしつける時間帯に、泥酔しておのろけばかりの長電話。最初は「久しぶりの恋で舞い上がった一番楽しい時期だしね」と納得した気になっていましたが、思えばあの時点からノボル君の心は病み始めていたのかもしれません。
常識人のノボル君がどんどんダメになっていき深刻な状態に
その後、変な時間に唐突に泥酔電話をしてくることが不定期に半年以上続き、内容も苛烈化していきました。新しい恋人がわりと深刻なダメンズであることが徐々に判明し、色々と揉めては警察まで登場する事態に。
しかし電話口のノボル君は、自己申告では今後の対策についても考えをまとめており「大丈夫大丈夫、次はこうするから」と隙の無い利発な理論で打開策まで報告してくるのです。話の内容は理路整然としてはいるのですが、ベロベロに酔っている様子がわかります。
何度も「大丈夫」と言われ続け、ノボル君の社会的スキルが高いことも知ってはいましたが、筆者としてはノボル君の精神状態が心配。会いに行きたかったのですが、折悪く公私ともにイレギュラーな激務が重なった時期で、全く時間がとれませんでした。
そしてついに、本当に大変なことが起きてしまったのです!一体何が起きてしまったのか?詳細は、後編でお話しします。

実は人に心配かけさせまいと強がる人の方が危険!
実は、責任感の強い人の方がお酒に飲まれてしまう!?頭が良くてしっかりしているノボル君の身に起こった、予想外の出来事とは?~その2~に続きます。